学校法人親和学園 親和女子高等学校様

伝統を重んじつつ学力・国際力・人間力をキーワードに掲げ挑戦を続ける女子校

学校法人親和学園 親和女子高等学校様は、1887年に創立された神戸市で最も古い歴史をもつ女子校です。130年以上の伝統を重んじつつも「学力」「人間力」「国際力」の3つのキーワードを掲げ、希望進路先に導く学習指導・キャリア教育・グローバル教育という新しいことに挑戦し続けておられる女子教育の学校です。

山科様
「生徒たちと関わっていると『授業中はわかっているのに家に帰って見直すとわからなくなっている』とか『疑問点が基本的過ぎて今さら質問できない』という声をよく耳にします。私たちは家で途方にくれる生徒たちに何ができるだろうかと考えました。」

6カ年一貫教育で大学進学に向けて学習指導されている親和中学校・親和女子高等学校様において国語を指導されている山科祐一先生から、高校1年の生徒たちに向けて始められたE-Lectureを利用した取り組みについてお話を伺いました。

導入目的・課題・効果

親和女子高等学校

導入目的

  • 家庭で「わからない」状況に陥った生徒をサポートする
  • 生徒に学習効果の高い課題を提供する

課題(導入前)

  • 生徒のモチベーションを維持しつつ自宅学習させることが難しい
  • 教員の労力や運用コストが低く持続可能性の高いシステムがない

効果(導入後)

  • 生徒の「わかる・わからない」が視覚化され明確になった
  • 生徒が「もっと勉強したい」という積極性を抱くようになった
  • 生徒が「わかるまで繰り返し学ぶ」という姿勢を身につけてくれた

果たして自分たちにできるのだろうか…

『生徒たちの悩みに何かしてあげられることはないか?』とつねに考えておられたそうです。

山科様
「放課後に補習をするとしても、家に帰ってからの学習で見つかった疑問点の解決策にはなりません。スマホやタブレットでいつでもどこでも授業を見られるサービスがいろいろと存在することは私たちも知っていました。生徒たちの疑問点を解消するために手作りの授業を配信することができれば良いなと思っていたのですが、果たしてそんなことが自分たちにできるのだろうかと思いつつサービスを探していました。」

いろんなサービスを試されましたが、なかなか『これは!』というものに出会えなかったそうです。

山科様
「いくつかのサービスを実際に試させてもらったのですが、運用コストが驚くほど高かったり、1時間の授業を配信するのに何時間もの準備と手間が必要だったりと、継続して使用できるサービスはありませんでした。私たち教員は全員がITに詳しいというわけではありませんし、そういうものに抵抗感を抱いている教員もいます。サービス導入までのハードルは高くて『実現は難しいだろう』というのが正直な感想でした。」

親和女子高等学校様では、運用コストがかからず準備・配信も簡単で手軽なサービスが必要とされていました。

E-Lectureなら自分たちも授業を配信できる!

条件に適うサービスを探すべく教育ICTの展示会を訪れたときに、E-Lectureを見つけられました。

山科様
「たまたま大阪で教育ICTの展示会が開催されることを知り、見学に行ったらE-Lectureを見つけました。機能的に私たちがやりたいことがそろっていたので、詳しく話を聞いてみたところ導入に向けてのハードルが下がりました。」

山科様
「E-Lectureの説明を聞いて実際に試させてもらったら『これなら自分たちも授業を配信できる』という確信が得られました。それこそ『iPadが1台あれば授業を配信できる』という手軽さが導入の決め手になりました。試用中に発生した音質に関する問題点などにも一つひとつ相談に乗ってもらい、解決するまでサポートを受けられた点も大きかったですね。」

E-Lectureを導入すると想像以上の効果が見られた!

E-Lectureを導入すると、一人ひとりの生徒様の様子を詳細に把握できるようになられたということです。

山科様
「教室ではわかっているように見えて、実はわかっていない生徒がいます。E-Lectureには『うん』『え?』という2つのボタンがあるので、生徒は授業を聴きながら気軽に『うん』ボタンや『え?』ボタンを押すことができます。すると『この生徒はこんなところでわからなくなっていたのか』とか『あ、みんなわかってくれているようなので次に行こうか』というように、一人ひとりの生徒の理解度が手に取るようにわかるようになりました。」

山科様
「また、教室ではわかっているかどうかの意思表示をまったくしない生徒が、E-Lectureなら積極的に反応を返すことがあって、教室で活動的になる生徒とE-Lectureで活躍する生徒は違うのだということを認識できました。」

他にも生徒様に想定外の効果が見られたとおっしゃいます。

山科様
「私は希望する生徒に向けて土曜日の夜にE-Lectureを使ったライブ授業を行っているのですが、スタートしたときの受講者は30人くらいでした。『チャットで会話しながら授業するのでわかりやすい』という声が生徒の間でどんどん広がり、4週間後には受講者が50人を超えるまでになりました。」

山科様
「これをもしE-Lecture以外でやるとすれば授業外補習か自宅課題という形になりますが、例えば『土曜日放課後に補習するぞ』と言ってもまず誰も来ないでしょう。また『追加でもっと課題が欲しい人は?』と尋ねても悲鳴しか返ってきません。それがE-Lectureならば授業以外の学習内容に積極的に取り組んでくれているのです。このような積極性を発揮してくれることはまったく想定していませんでした。」

山科様が目指されている理想の学習の形が実現しつつあるとおっしゃいます。

山科様
「これまで定期考査前の職員室には質問する生徒の列ができていました。皆、同じ質問をしに来るので私も同じ説明を繰り返すことになります。並んでいても時間切れで諦めて帰っていく生徒もいました。この説明をE-Lectureで収録して配信すると、生徒たちはそれを試験前に何度も見返して勉強してくれました。」

山科様
「これこそ私たちが目指していたものでした。これまでの『わからなければ先生に質問する』とか『わからなければ諦める』という消極的で受け身なものではなく、『わからなければわかるまで粘り強く何度も自分で学ぶ』という積極的な学習姿勢を身につけてもらいたかったのですが、実に9割以上の生徒がまさにその姿勢を見せてくれたのです。」

さらにE-Lectureを使った次のステージを見据えられています

E-Lectureと教室授業をミックスした新しいスタイルの授業を検討されています。

山科様
「教室授業があくまでメインなのですが、授業のレベルだけでは満足できない生徒の『もっと学びたい』という想いに応えるために、さらに上のレベルの“受験演習”などのような授業を提供したいですね。」

山科様
「一方、授業のレベルが難しい生徒に対しては、授業では扱わない基礎の部分はいつでも見られる家庭学習用ライブラリのような形で公開しておき、教室では一番大切な授業の内容そのものに集中できるようにとも考えています。」

山科様
「また、夏休みのような長期休暇中には課題をまとめて出しているのですが、本当に学習効率が良いと言えるだろうかという疑問がありました。E-Lectureで週に1回ずつ解説動画を上げてゆけば、宿題をやってすぐに解説が聴けるので、理解しながら宿題を進めてゆけます。さらに、親和女子高等学校は土曜日も授業があるのですが、部活の試合で欠席する生徒がいます。その生徒たちに向けて欠席した授業の動画を配信できれば、生徒たちは家に帰ってから抜けた授業を見られるので部活にも勉強にも集中できると思います。」

長い伝統にとどまることなく新たな教育に挑戦し続ける親和女子高等学校様の今後の活動から目が離せません。

導入法人情報

学校法人親和学園 親和女子高等学校
〒657-0022 兵庫県神戸市灘区土山町6-1
078-854-3800
www.kobe-shinwa.ed.jp

沿革
  • 1887年 親和女学校を創立
  • 1908年 親和高等女学校に
  • 1947年 親和中学校を開校
  • 1948年 親和高等女学校が親和女子高等学校に
  • 1966年 神戸親和女子大学を開学

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※このページに記載の内容は、2018年6月現在の情報です。